筆者も愛用している電子窓のAtmoph Window 2。先日、新作のAtmoph Window Yoが発表されました。
Atmoph Window 2の発売から約4年ぶりの新作となるAtmoph Window Yoですが、何が変わったのでしょうか。この記事で整理してみましょう。
Atmoph Windows Yoで何が変わった?
【比較】Atmoph Window YoとAtmoph Window 2の製品仕様
Atmoph Window 2 | Atmoph Window Yo | |
---|---|---|
本体サイズ | 638 x 372 x 57mm | 638 x 376 x 55mm |
重量 | 4.5kg | 4.5kg |
ディスプレイサイズ | 27インチディスプレイ (ノングレア) | 27インチディスプレイ (ノングレア) |
解像度 | 1920×1080 | 1920×1080 |
CPU | 1.9 GHz クアッドコア ARM Cortex-A53 | Cortex-A76 2.35GHz x4 + Cortex-A55 1.8GHz x4 |
GPU | Mali-G31 | Arm Mali-G610 MP4 |
デコーダー | H.265 | H.265 |
メモリ容量 | 2GB | 8GB |
ストレージ | 32GB | 128GB |
無線通信 | Wi-Fi: 802.11 ac/b/g/n (5GHz/2.4GHz) | 802.11 ax(Wi-Fi6)/ac/b/g/n (5GHz/2.4GHz) |
Bluetooth | 4.0 | 5.2 |
スピーカー | 3W フルレンジスピーカー x 2、10W 振動スピーカー | 3W Full Range Speaker x1 |
電源の入力方式 | 専用アダプタ | USB Type C |
壁掛けの方法 | フック | フック |
消費電力 | 23W | 32W |
Atmoph Window Yoのメリット・デメリット
従来のAtmoph Window 2とAtmoph Window Yoを比べた結果、Atmoph Window Yoのメリット・デメリットは以下の通り。
メリット | デメリット |
---|---|
性能が大きく改善 見た目がよりスマートになった | 消費電力は若干アップ スピーカーの性能は少し落ちる フレームのオプションが無い |
性能が大きく改善
Atmoph Window Yoは、従来のAtmoph Window 2と比べて総合的な性能が7.5倍に向上。
Atmoph Window Yo は、前の世代の製品(Atmoph Window 2)と比較して、総合性能が7.5倍、CPU性能が4倍、GPU性能が脅威の15倍、メモリ容量が4倍、内部ストレージ容量が2倍、と飛躍的にパワーアップしました。リアルタイムな3D表現も可能に。
引用元:https://atmoph.com/ja/products/aw103
筆者は従来のAtmoph Window 2を実際に自宅で使用していますが、ハードウェアの性能不足を感じる事があったため、この性能向上は大きな改善に繋がると思います。
2023年の9月のバージョンで実装された「地図」機能などは、従来のAtmoph Window 2では動作が重すぎて実用性の面では少し疑問符が付く状態でした。「地図」機能の詳細は以下の動画をご参照ください。
この辺りも性能が良くなることによって改善されるのではないかと思います。
当記事を見たAtmophエンジニアの中野さんから、Atmiph Window Yoでの「地図」機能のプレビュー動画をご返信頂きました。この動画を見る限りやはり動作は快適になっていそうです!
記事で地図の速度に言及されていたので、操作画面(まだ開発中でマウスカーソルですが)の動画を! わかる人にはわかる、速くなった窓ですね。 @am4ch4n
— Kyohei Nakano (@bonar) February 9, 2024
(画面は開発中のもので、操作感も含め変更になることがあります) #atmoph #atmophyo pic.twitter.com/RV6yg7luwO
次に、ストレージ容量が2倍になっている点は特に嬉しい点です。Atmophは初めて見る動画はネットワーク経由でダウンロードをしながら再生しますが、風景によってはダウンロードに時間が掛かるため最初の再生は止まってしまい、スムーズな再生はできなかったりします。
そういった風景もダウンロードが終了すればスムーズに再生されますが、容量の関係でダウンロード数は約20~30本ほどでした。自動再生やプレイリストで使うことを考えると、もう少し容量があると良いなと思っていましたが、Atmoph Window Yoでは倍になる計算。これは嬉しいです。
その他、正常向上によって以下のような新たな機能が今後追加されていく予定のようです。
- Atmoph Windowでのゲーム体験
- NFTギャラリー
自然なベゼルでよりスマートに。ただしフレームのオプションは消滅
個人的に注目したいのが見た目の進化。まずはそれぞれの見た目をチェックしてみましょう。
大まかなサイズ感はあまり変わっていませんが、フレームがなだらかなデザインになり、より壁に馴染み安く、没入感のある窓に進化しています。ミリ単位ですが若干薄くなっています。
また、従来のAtmoph Window 2では枠内に液晶のベゼルが見えてしまっていましたが、Atmoph Windowでは液晶のベゼルが完全に隠れていてより「窓っぽさ」が増しているように感じます。
Atmoph Window Yoでフレームの形状が変わったことによるデメリットは、従来のAtmoph Window 2で可能だったフレームのデザインを変更することができなくなったこと。
汎用性とクオリティは上がったものの、自由度は下がった形。筆者としては新たなAtmoph Window Yoのフレームが断然好みです。
デフォルトのスピーカーの性能は落ちる可能性あり?モジュールで追加スピーカーが登場
デフォルトで内臓されているスピーカーは以下の通りで、スペックだけ見ると性能が落ちている可能性があります。
※ただし、製品サイズがほぼ変わらないことから表記の違いのみで変わらない可能性もあり
Atmoph Window 2 | Atmoph Window Yo | |
---|---|---|
スピーカー | 3W フルレンジスピーカー x 2、10W 振動スピーカー | 3W Full Range Speaker x1 |
一方で、新モジュールとしてWood Speaker Boxが追加されました。詳細なスペックは未発表ですが、Atmoph Windowと連携して風景音の臨場感がさらに向上させてくれるモジュールとなっています。
こちらのモジュールを追加することで従来より臨場感のある風景音を再生できると考えてよさそうです。
Wood Speaker Boxはその名の通り木の質感がアクセントになっていて、見た目もクールに仕上がっています。どのくらい音質が向上するのか実際の製品の発売が楽しみですね。
追記:実物の展示を見てきました
期間限定で開催されているDEATH STRANDINGの展示にAtmoph Window Yoが置いてあるということで実物を確認してきました。操作は出来ませんでしたが、フレームは滑らかな雰囲気でかなりよさげでした。
まとめ:Atmoph Window Yo発表!Atmoph Window 2とは何が違う?
改めて本記事の内容を振り返ってみましょう。
Atmoph Window 2とAtmoph Window Yoを比較した結果、Atmoph Window Yoのメリット・デメリットは以下の通り。
メリット | デメリット |
---|---|
性能が大きく改善、動作が軽快に 液晶のベゼルが無くなり、見た目がよりスマートになった | 消費電力は若干アップ デフォルトのスピーカー性能は少し落ちる可能性あり フレームのオプションが無くなった |
Atmoph Window 2でボトルネックとなっていた性能がAtmoph Window Yoでは7.5倍の性能に進化し、見た目もベゼルが綺麗になり、より「窓」に近い仕上がりにアップデートされました。
一方、消費電力が23Wから32Wに上がったことや、フレームのオプションが無くなったといったデメリットがありますが、全体的に見ると「Atmoph Window Yo」は「Atmoph Windows 2」が正当進化した製品と言えそうです。
本記事執筆時点でAtmoph Window Yoは予約受付中。製品の発送は2024年6月以降となっています。