集中して仕事をするにもリラックスしてゲームをするにも大切になってくるのが椅子。
リモートワークで自宅から仕事したり、デスクでゲームや映画を見たりする今、長い時間座るチェアはお金をかけるべき一つのポイントになっています。
昇降デスクで有名なFlexiSpotから発売されているオフィスチェア「C7 Air」が比較的安価ながら調整機能が多く非常に優秀だったため、この記事でご紹介します。
5万円台とは思えないほど機能豊富なFlexiSpot C7 Air
FlexiSpot C7 Airの定価は約5.5万ですが、セール時には約4.5万円ほどで購入が可能。価格としてはミドル帯のオフィスチェアです。このチェアの特徴を知りましょう。
C7 Airの良い所 | C7 Airのイマイチな所 |
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豊富な調整機能で好みの座り心地を実現 通気性良好なメッシュ素材 前傾機能で集中作業に対応 | 見た目は若干チープ 大きな作りの為小柄な方は注意が必要 |
このチェアの良い所は調整機能が豊富で、一般的にこの価格帯ではまずついていない前傾機能が備わっているところ。
- リクライニング、高さ調整といった基本的なチェアの機能
- アームレストは上下に加えて前後左右の調整が可能
- ヘッドレストは角度に加えて高さの調整が可能
- ランバーサポートは前後調整・ロックが可能
- 座面の前後調整ができるため、股下に合わせた座面設定が可能
- 前傾機能がついているため、イラストやプログラムといった集中作業に対応
一方で見た目の質感は低めになっていて、どちらかというと機能に全振りしたオフィスチェアと考えてよいでしょう。このチェアがおすすめな方は以下の通り。
- 椅子の見た目よりも機能重視で、自分にあった座り心地に調整したい方
- 集中したい仕事でもリラックスしたいゲームでも同じ椅子を使うような、幅広い使用用途の方
- まずは前傾機能のあるチェアを試してみたいイラストレーターやプログラマーの方
総じてコスパは非常に高めで、仕事にも娯楽用途にも対応できる、非常に高機能なチェアです。
チェアの開封と組立て
かなり大きめ・重めな梱包で届くため注意
こちらが自宅に到着したFlexiSpot C7 Air。箱がかなり大きく、重量も25kg近くあるため、搬入経路には注意したいところ。
2階以上の場所に設置する場合は、1階で開封して細かい状態で2階に搬入するのがおすすめです。
組立て自体は簡単、特に苦労する点は無かった
チェアのパーツ自体は多くなく、組立てに必要な道具も同封されていました。組立て自体の手順や構造もシンプルで、約20分ほどで完了。特に困る点も無かったです。
【レビュー】FlexiSpot C7 Airは高機能で座り心地良好!荒い部分もあるが総じてコスパ高し
まずは筆者がFlexiSpot C7 Airを実際に使って感じた感想をまとめます。
- この価格帯とは思えないほど多い調整機能
- 通気性に優れたメッシュ生地は座り心地良好だが、見た目はチープか
- 前傾機能 + ランバーサポートで集中作業に対応
- 全体的に大きめなサイズ設定に注意
- 保証期間は3年と十分
総じて高機能で座り心地は良好。調整できる箇所が非常に多く、価格を考慮すると完成度は高いです。弱点としては見た目のチープさが挙げられます。どちらかというと見た目よりも機能性にコストをかけたチェアと考えて良いでしょう。
この価格帯とは思えないほど多い調整機能
ここからはFlexiSpot C7 Airの各機能についてレビューしていきます。
上下 + 角度調整可能なヘッドレスト
ヘッドレストは、角度調整に加えて上下の高さを調整することが可能。高さ設定の自由度が広く、高身長の方にも問題なく対応できそうです。
前後の調整はできませんが、角度を変えることで頭や首への当たり方の調整ができるため、調整機能としては必要十分に感じました。
また、ヘッドレストについては好みに応じて取り外してチェアを利用することも可能です。ヘッドレストを使わずに頻繁にストレッチをしたい場合などは、取り外して使っても違和感がない仕上がりになっています。
上下に加えて前後左右、回転も可能なアームレスト
FlexiSpot C7 Airの大きな特徴の一つが、非常に自由度が高いアームレストです。一般的な上下の高さ調節のほか、前後左右および水平回転が可能になっています。この価格帯のチェアとしてはほぼ見ないレベルの自由度の高さだと思いました。
特にアームレストの最大長は805mmとかなり高めの設定が可能。高身長な方や座高が高めの方でも快適な高さに設定することができます。
アームレストで惜しい点は、自由度は高いもののロックはできないという点。好みの位置に調整しても、特に水平回転は比較的簡単に動いてしまうため、好みの位置を決めたら完全にそこにロックしたい、といった使い方にはあまり向かない点に注意です。
前後調整とロックが可能なランバーサポート
このチェアの調整機能でこれはすごいと感じたのが、ランバーサポートの調整機能です。一般的にランバーサポートは上下に調整できるものは多いですが、FlexiSpot C7 Airでは前後の調整とロックが可能になっています。
写真では分かりづらいですが、実際に座ってみるとかなり感覚が変わります。
腰への圧力のかかり方が変更できるため、より自分好みの座り心地に調整できるようになっています。
座面の前後調整が可能
FlexiSpot C7 Airは、座面の前後調整が可能です。これにより股下にあった位置に座面を調整できるため、正しい姿勢でチェアを利用することができます。
座面の位置が合わなければ腰が浮いたような誤った座り方になったり、太ももが圧迫されて使い物にならなかったりするため、実はチェア選びにおいて座面位置の調整機能は非常に重要です。
一般的に座面調整があるチェアは10万円を超える価格帯のものが多いため、この価格帯で座面の前後調整機能があるのは大きなメリットの一つと言えそうです。
また、先に紹介したランバーサポートの調整機能と合わせて座り心地を調整すると、集中したい時やリラックスしたい時など、ニーズに合わせて座り心地を大きく変化させることができます。
必要十分な可動域のリクライニング機能
リクライニング機能を使用すると、背もたれを好きな角度に調整してチェアでリラックスすることが可能です。もちろん、自分の好きな角度にロックすることもできます。
仕事以外のゲームや映画鑑賞時などにリラックスした姿勢で座ることができるため、オフィスチェアと言いつつもゲーミング用途にも十分耐えうる自由度の高さです。
ただし、背もたれの動きにアームレストが連動しないためアームレストは固定の位置になります。高級チェアの場合は背もたれとアームレストが連動しているものも多いため、ここは値段なりとも言えそうです。
惜しい点として、リクライニングのレバーの位置が個人的には少し遠く感じました。頻繁に使いたい場合は少し使いづらさを感じると思います。
通気性に優れたメッシュ生地は座り心地良好だが、見た目はチープか
FlexiSpot C7 Airの座面と背面はメッシュ生地で出来ており、非常に通気性に優れています。座り心地は良好で、特にランバーサポートがしっかりしているのでがっつり腰を預けられる印象。
メッシュですが生地の質感はファブリックっぽさがあり、ガチガチの硬めに作られたメッシュチェアよりもリラックスしやすいです。
座り心地は非常に良い一方で、座面の下にホコリがたまりやすい点が値段なりかなと感じるポイント。高級チェアはこの部分の造形も拘られていて多少掃除しやすいですが、C7 Airの場合は造形そのままという感じで凸凹しているため掃除はし難そうです。
また、全体的な質感はどちらかといえばチープに感じました。このあたりは機能を多く入れた代わりにコストダウンを感じる部分で、このチェアの弱点と言えそうです。
ただ機能と座り心地は10万越えの高級チェアに引けを取らないレベルで、コスパはかなり高いと思います。
前傾機能 + ランバーサポートで集中作業に対応
このチェアの凄い所が、前傾機能がついている所。この価格だとついているチェアはほぼないでしょう。
前傾機能自体は座面と肘掛のみで背もたれは追従しませんが、ランバーサポートの調整機能が優秀なため前傾機能を使用しているときでも腰に十分なフィット感を得ることができます。
前述した通り背もたれが追従しないため前傾機能としては百点とはいえませんが、まずは前傾機能があるチェアを試してみたいイラストレーターやプログラマーの方の入門には非常におすすめです。
全体的に大きめなサイズ設定に注意
このチェアで注意したいのは、全体的にサイズ感が大き目なところ。個人的な感覚では170cm以上の方におすすめ。
特に座面の最低高は455mmと、かなり高め。体が小さ目な方は調整をしても大きい可能性があるため、必要に応じてフットレストを使うといった対応が必要になりそうです。
保証期間は3年と十分
C7 Airの保証期間はチェア全体に対して3年。
一般的に高級チェアは部分ごとに保証期間が異なるような調整がされていたりしますが、この価格で3年保証が全体に対してついているのは十分と言えるでしょう。
【比較】C7、C7 Air、C7 Proどれがおすすめ?
C7シリーズのチェアを比較
FlexiSpotのC7シリーズの機能を比較すると以下の通り。
モデル | C7 Air | C7 Pro | C7 | C7 Lite |
---|---|---|---|---|
カラー | ブラック、グレー | ブラック、グレー | ブラック | アイボリー、グリーン |
座面素材 | メッシュ | メッシュ | モールドウレタン | メッシュ |
ロッキング機能 | 無段階固定可能 | 無段階固定可能 | 無段階固定可能 | 3段階固定 |
リクライニング角度 | 90°-128° | 90°-128° | 90°-128° | 90°-121° |
腰背セパレート構造 | ||||
ランバーサポート | 前後(固定可能) | 前後・上下(固定可能) | 前後(固定可能) | 前後(固定不可) |
アームレスト | 4D(上下・前後・左右・水平回転) | 3D(上下・前後・360度水平回転) | 4D(上下・前後・左右・水平回転) | 4D(上下・前後・左右・水平回転) |
ヘッドレスト | 2D(上下・角度) | 2D(上下・角度) | 2D(上下・角度) | 2D(上下・角度) |
座面奥行調節 | ||||
座面前傾角度調節 | ||||
オットマン付き |
ざっくりと違いが出るのは座面の素材、オットマンの有無とロッキング機能でしょう。まずは座面の素材とオットマンの有無で機種を絞り込みつつ、自分に必要な機能を搭載しているモデルを選ぶのがおすすめです。
筆者のおすすめはコスパ高めのC7 LiteかC7 Air
比較した上で筆者がおすすめなのは一番安いC7 Liteまたは今回紹介したC7 Air。理由は以下の通りです。
- 座面の素材は劣化しやすいウレタンよりも上部で通気性が良いメッシュがおすすめ
- オットマンは普通にデスクでチェアを使う分には不要
その上で、リクライニングや前傾姿勢など機能の豊富さを選ぶならC7 Air、それらの機能が不要ならC7 Liteを選ぶと良いでしょう。C7 Liteはランバーサポートの固定ができない点に注意が必要です。
まとめ:5万台で機能豊富なFlexiSpot C7 Air
改めてまとめるとFlexiSpot C7 Airは、一般的にこの価格帯ではまずついていないような機能が豊富に備わっている高機能コスパチェアです。
- リクライニング、高さ調整といった基本的なチェアの機能
- アームレストは上下に加えて前後左右の調整が可能
- ヘッドレストは角度に加えて高さの調整が可能
- ランバーサポートは前後調整に加えて、ロックが可能
- 座面の前後調整ができるため、股下に合わせた座面設定が可能
- 前傾機能がついているため、イラストやプログラムといった集中作業に対応
座面の前後調整やランバーサポートの調整がこの価格帯のチェアで搭載されているのは珍しく、ヘッドレストやアームレストの調整自由度はかなり高め。また、前傾機能は一般的なチェアには搭載されておらず、珍しい機能です。
一方で見た目の質感は低めになっていて、どちらかというと機能に全振りしたオフィスチェアと考えてよいでしょう。このチェアがおすすめな方は以下の通り。
- 椅子の見た目よりも機能重視で、自分にあった座り心地に調整したい方
- 集中したい仕事でもリラックスしたいゲームでも同じ椅子を使うような、幅広い使用用途の方
- まずは前傾機能のあるチェアを試してみたいイラストレーターやプログラマーの方
総じてコスパは非常に高めで、仕事にも娯楽用途にも対応できる、非常に高機能なチェアです。5万以下で調整機能が多いチェアを探している方は購入を視野に入れて良いと思います。